車が海岸線を1周する間に,ワイヤードで地球を7周半。地表のどこに走っていったって,ネットワークはそこにある。
ワイヤレス・ネットワークの標準規格「802.11b」を使い,無料でインターネットアクセスを提供している地域グループがある。気付いているかどうかは別として,企業のワイヤレス・ネットワークに外部からアクセスできることもある。全米の「スターバックス」コーヒー店も同じネットワーク接続サービスを店内で提供しているし,アップル社のエアポートも802.11bを採用している。この無料のご近所ネットワークだが,ネットワーク接続業者は商用インフラを侵食する行為として「ピラニア・ネットワーク」と呼んでいる。
そう,今いちばんの流行は記事中にある「ウォー・ドライビング」だ。ノートパソコンとワイヤレス・カード,そしてGPSを用意して,そこいらの道路をドライブする。道脇の企業や家庭で使っているワイヤレス・ネットワークが引っ掛かったら,ログインする。セキュリティー・ホールに対する対応をしていなかったり,管理者が適当な設定で運営してたりすると,簡単にネットワークにアクセスできてしまう。んで,米国でウォー・ドライビングした結果の地図がある(Dis.Org)。驚くほどの数のワイヤレス・ネットワークがむき出しになっており,こんな街でお金を払ってインターネットアクセスをするなんて馬鹿らしくなるかもしれない。
だが,思っているよりも早く,802.11bから802.11aへの切り替えが起きるかもしれない。802.11bのセキュリティー面の欠陥もあるし,802.11bの通信速度は11Mbpsだが,802.11aは54Mbpsとなる。もちろんアクセスポイントより上位のスピードによって制限されるが,DVD並みの動画のストリーミングも何不足なくこなすネットワーク接続(しかもワイヤレスで!)は垂涎ものだ。ウェアラブルで歩道を歩きながらも,継続的ににスループット限界までパーソナル・サーバーにアクセス,海岸沿いの道路を時速100kmでドライブしながら,50Mbpsで爆走するワイヤードにトラッキング。常に,どこでも,どこにいても繋がり続ける世界は,望む未来に似ている(参考としてWIRED NEWSの記事)。
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